今年の注目ニュース 日航再建、企業の課題
< 2010年1月3日 20:55 >ブックマーク
日本テレビ報道局のデスクに聴く2010年の注目ニュース。経済部・大野伸デスクが、「日本航空」再建の課題について解説する。
今年は、日本航空の再建が年初から大きな議論になる。政府が進めている再建に向けた支援策は進行形の話で、未決定であるため、日本航空という巨大企業を再建するための課題はどこにあるのか考えてみたい。出張などで日本航空を利用した一人であるからこそ、あえて厳しいことを述べる。
政府が主導して進める再建がうまくいかなかった場合には、日本航空に融資している金融機関が貸し倒れとなる可能性がある。また、最悪の場合、公的資金(税金)を投入して補てんする事態となる可能性もある。政府に手助けを求め、そのために閣僚が動いているということは、すでに公的なコストが投入されているということ。その上に再建策が進むことを日本航空は十分に認識し、国民もしっかり見守る必要がある。
しかし、日本航空の経営状況を調べてみて、驚いたことがある。それは海外支店の多さだ。実に56か所あり、それだけ維持管理のためのコストがかかっている。便が飛んでいない場所にも相当な数がある。航空券は、販売窓口で紙で発券される時代から、今ではインターネットも国際電話も便利な時代となり、チケットレスで利用できるようになった。在留邦人のため、利用客のために営業所を設置するという理屈だとすると疑問を感じる。例えば、台湾には台北のほかに高雄、台中にもある。果たして台湾の面積、人口に対して、新幹線もある台湾の環境でそんなに営業拠点が必要なのだろうか。
ライバルの「全日空」を見ると、現地の代理店に委託している場所も多いのが実情だ。こういう部分に日本航空の高コスト体質が隠されていると感じる。
関係者の話では、日本航空は組合の力が強く、勤務体系においても高コストとなり得る仕組みが維持されている。日本航空は、いずれは国の管理下を離れて再び自立した経営にならなければいけないわけだから、そのためにもさらに自らに厳しい経営改革をするべきだと思う。外資系航空会社の主導で削られるというのでは、日本のナショナルフラッグとしてあまりにも悲しい姿となってしまう。



